ロケ地のメインは熊本だった、
そこでもう一度、
噛みしめたかったこと。

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セブン‐イレブンは、
とうとう2万店を突破!

今年の初頭、セブン‐イレブンにとって記念すべき出来事があった。
ついに、国内の店舗数が 2万店を突破した。これは、日本小売業にとって初めての数字となる金字塔だ。
この数字は、ご利用いただくお客様、セブン‐イレブンのお店、さらには多種多様な取引先企業とのひたむきなチームワークの証でもある。

そうした共にがんばる思いをより強固にするためにCMなどのキーワードも変更した。「一緒に、あしたへ」。
9年前、セブン‐イレブンの「近くて便利」のコミュニケーションワードとして宣言した「日本のおいしい食卓へ」から、ひとりひとりと共に前へ進んでいくテーマへと進化した。 今回のロケ地は熊本、鹿児島だ。
あの地震により大きな被害を受け、いまも復興への道が半ばである熊本。熊本城は再建の工事中であり、移動するクルマから眺める山間は崖崩れの痕がいまも痛々しい。人々から聞く震災の声も胸に刺さる。
震災を、熊本を、忘れず、一緒にがんばっていく。そうした思いを「一緒に、あしたへ」というキーワードと重ねたいと考えた。
熊本では、南阿蘇鉄道を撮影したり、高校生ダンス部との出会いがあったり、伝統文化に触れたり…最初の予想を超えて、とても盛りだくさんな撮影スケジュール!
現地には、知らなかった熊本の姿もあり、発見がある撮影になった。

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阿蘇の山を背景に復興を願い、
南阿蘇鉄道は元気に走る。

映像のトップバッターを飾るのは、南阿蘇鉄道。大きな被害が出たエリアを走る、復興のシンボルともなる鉄道だ。
驚いたことに、沢山の漫画家さんたちがこの鉄道を支援して、応援イラストを寄せたラッピング列車「マンガよせがきトレイン」が走っている。撮影スタッフも大好きな漫画を見つけ、ついはしゃいでしまうのは、やはり漫画がもつチカラだ。
真剣なまなざしで車両を整備するシーン、そして、田舎の景色を走るシーンでは撮影隊も乗車したのだが、走る電車を見つけた人々がほぼみんな手を振ってくれる。地域にとけ込み、愛される、そんなシンボルってこういうことだなぁ、と感じた。
「お客様から『やっぱ南阿蘇鉄道がないと、いかんばい。』と、言われ、我々も…」と語る鉄道職員の方々に撮影隊もグッときてしまった。
ちなみに、毎回だけど、今回16本目となるコンセプト映像も、なかなか晴れなかった。天気に恵まれなかった。
南阿蘇鉄道の撮影では、青い空の下、美しい山を撮る予定だったけど、びっしりの雲でまったく山は見えなかったが、とにかく撮った。今回のすべての撮影を終え、ちょっと時間が空くと、「やっぱりもう一度撮りたい。」と、撮影隊は南阿蘇鉄道へ向かって、またカメラを構えた。 相変わらず山は見えなかった。
待つこと数時間、徐々に雲は流れ、そして、青空に美しい山は見えた。あぁ、いい画だな。やっぱり、あきらめたら、ダメだ。粘り強く、粘り強く。

  • イメージ※南阿蘇鉄道の特別な許可のもと、撮影をしています。
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地域に密着するお店の声、
伝統文化を継承する声、
人にはやはり想いがある。

もちろん、現地の店舗でも撮影させて頂いた。店舗のオーナーご夫妻、地域の自治会長にインタビューをお願いしたのだが、撮影陣を見て、緊張気味。
申し訳ないけど、地震が起きたときのことも少しずつ思い出してもらいながらの撮影となった。
ぽつぽつと語りながら、当時のことを思って涙ぐむ姿に、撮影していて胸を打たれた。
町の様子が一変している。いつもと違う不安の中、いつもと同じ赤と緑のサインポールが見える。それもまた「近くて便利」なのかもしれない。
晴天の空の下、通常通りに営業する店舗を背中に、インタビューを受けてくださった三人の様子を見て、暮らしに寄り添うということの尊さを感じた。

シャン、シャン、シャン…三味線の凛とした音色と人形の所作が一体となり、物語を紡いでいる。
取材させてもらった清和文楽人形芝居保存会では、見事な演技を見せていただいた。
文楽では三業といって、語り手である太夫、音を奏でる三味線、人形を操る人形遣い、このそれぞれが息を合わせて演じなくてはならない。清和文楽の一座は農家の人々で構成され、純粋な楽しみとして地域のお宮の農村舞台で奉納芝居を上演したり、各地の行事に招かれたりするなどして、伝承してきた。伝統に裏付けされた共同作業を拝見し、日本の古くから息づく力を感じた。
チームを動かすひとりひとりの力は侮れない。今も昔も変わらない、個々の努力をひとつにするということ。そのエネルギーに改めて驚かされる出会いだった。

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「一緒に、あしたへ」
セブン‐イレブンは
さらに暮らしと共にある。


9年前、セブン‐イレブンは「近くて便利」というスローガンを掲げ、ぼくが提案したコミュニケーションがスタートした。 「近いは心理距離」「便利は品質」日本の暮らしに寄りそうリアリティ。いまでは忌野清志郎さんが歌う「デイドリーム・ビリーバー」もセブン‐イレブンのテーマ曲として定着した。
今回、2万店突破をきっかけに「一緒に、あしたへ」というコミュニケーションワードに変更した狙いは、お店ひとつひとつ、スタッフひとりひとり、取引先企業ひとつひとつ、そしてもちろん、お客様ひとりひとりと手を取り合って、ゆたかな暮らしをめざして、これまで以上にがんばる。 そんなセブン‐イレブンの宣言だと思っている。
復興は、確実に、すすんでいる。
一緒に、あしたへ。

永澤仁 / クリエイティブディレクター(海の家)

  • クリエイティブディレクター

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    永澤 仁 海の家 クリエイティブディレクター

    「近くて便利」クリエイティブについて考えたこと

    セブン‐イレブンが向かう先は?

    日本にコンビニエンスストアという事業を拓き、日本全国津々浦々に店舗があるセブン‐イレブン。いまの時代において、その役割は大きく変わりはじめている。掲げるタグライン「近くて便利」、その「近さとは、生活者の心理距離」「便利とは、品質」と解釈し、そして、日本のまいにちの生活に溶け込んだ、なくてはならない存在として「日本のおいしい食卓へ」というキーワードを開発した。

    たとえば、お年寄りなど、生活者たちにとって、セブン‐イレブンの今日的な価値。それを、日本の原風景と調和する懐の深い表現をすることで、生活者を後押しし、さらには店舗のオーナーたちの誇りにつながると考えた。もちろん、映像ひとつひとつの密度がなによりも重要だ。日の出に重なるボールサイン、電車と並走する自転車の女子高生、つねに、撮影は長時間、日の出前から深夜にまで及ぶ。

    日本最大の流通企業であるセブン‐イレブンは、もはや日本の生活インフラだ。その自らの責任を心に刻み、ブランドの根幹を担うコミュニケーションであり、その先の、日本のしあわせをちょっとでもふやす試みだと、僕は、信じている。

    永澤 仁

  • 監督

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    清水 亮司 株式会社ロボット クリエイティブディレクター、CMディレクター

    東京で生まれて、東京で育った。

    妻は九州大分の出身で、「あなたに地方で生まれた人間の気持ちはわからない」などと言う。確かに経験がないのだから、わからない。

    セブン‐イレブンは、いまやほぼ日本中にある。そしてこの「近くて便利」のCMも日本中で流れている。同じCMを、四国で見る人、東北で見る人、九州で見る人、関東で見る人、北海道で見る人、関西で見る人、がいる。

    我々がCMのために撮影した風景や、商品や、家族の姿や、その笑顔を日本中の人々が皆同じ気持ちで見ているとは限らない、とは思う。

    でも、日本に生まれ、育ち、あるいは暮らす人ならば、同じ想いで「きれいだね」とか「おいしそう」とか「楽しそう」と感じてくれる映像があるはずだ。

    人の気持ちはいまだにわからない。自分の気持ちでさえわかっている自信がない。わからないけれど、そんな人と人とが同じ何かを感じ共有できる瞬間がある。と信じて今日も、風景や、商品や、人に向き合ってこの「近くて便利」のCMを作っています。