Interview

1円の重み、人の営みを
現場で知ることで、
仕事と人生はもっと豊かになる

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Profile

キャリア入社

1988年入社

文学部 外国語学科卒

藤本 圭子

取締役常務執行役員 人事本部長

1979年大学卒業後、エンジニアリング会社、外資系ホテル勤務を経て、1988年セブン‐イレブン・ジャパンに入社。
25年にわたり鈴木敏文の秘書を務め、セブン&アイグループ ダイバーシティ&インクルージョン推進プロジェクトリーダーを兼務。
育児と両立できる職場づくりや、管理職の意識改革などで成果をあげ、2015年1月に第1回「女性が輝く先進企業表彰」として「内閣総理大臣賞」をグループで受賞。
現職 取締役兼常務執行役員 人事本部長に至る。

History
1988年8月
入社
1990年6月
秘書室 セクレタリー
1997年3月
秘書室マネジャー
2005年2月
秘書室ゼネラルマネジャー
2006年5月
執行役員 秘書室長
2012年6月
セブン&アイグループ ダイバーシティ推進プロジェクトリーダー
2014年3月
取締役執行役員 秘書室長
2015年3月
取締役常務執行役員 秘書室長
2016年5月
取締役常務執行役員 ダイバーシティ推進部長
2020年9月
現職
※2021年3月1日時点

セブン‐イレブン·ジャパン(SEJ)はこれからどのような組織になることを目指し、どんなパートナーと共によりよい未来をつくり上げていきたいと考えているのか。SEJの仕事にはどんなやりがいが詰まっているのか。
――人事本部長の藤本圭子が、思いの丈を語りました。

一人ひとりが持つ、多様な価値観を尊重する組織へ

人事本部の視点から、これからのセブン‐イレブン·ジャパン(SEJ)は「どのような会社組織であること、あり続けること」を理想だと捉えていますか。

藤本:これは弊社の企業精神としても根付いている言葉ですが「常に先を読み、世の中の変化に対応し続けること」は、これからさらに重要度を増してくるポイントだと感じています。

これまで私たちは会社の掲げる目標に向かって、強い組織力で世の中の変化に即座に対応し続けた結果、創業以来成長を続けてまいりました。しかし少子高齢化や女性の社会進出の加速化により、これまで以上に世の中の変化や価値観が多様性を帯びてまいりました。様々な変化の芽を見逃さないためにも、これからは一層社員一人ひとりの多様性を活かすことが重要だと考えています。

例えばミレニアル世代やZ世代と呼ばれる若者たちの価値観の変容に、私たち会社側が適応していかなければなりません。これからの社会をつくっていく主役は彼らに他ならないのですから。

さまざまな価値観を持つ人同士が、気持ちよく一緒に働ける環境にしていくことで、組織の多様性は増していきます。組織の中に多様性が担保されていればいるほど、時代がどのように変わっても、会社も一緒に変化・成長していける。社員一人ひとりの価値観を尊重していくことが、これからの企業にとっての生存戦略につながっていくのです。

「社員一人ひとりの価値観の尊重」といった考え方は、現在の社内でどのように反映されているのでしょうか。

藤本:一つの例として挙げるなら、評価やマネジメントの指標が大きく変わりました。具体的に言いますと、数字(結果)だけではなく、行動のプロセスを重要視する評価制度に変えてまいりました。これも、社員一人ひとりの価値観の尊重を反映しているものだと考えます。

社会における「良い企業」の評価基準もここ数年でよく聞かれるようになった「ESG」という言葉に象徴されるように、財務面だけではなく非財務面でも評価される時代になってまいりました。

SEJ社員だけでなく、全国2万店を超えるセブン‐イレブンを経営してくださっているオーナーの皆様をはじめ、私たちの商いに関わるすべての人たちの幸せの実現に貢献するために、いま一度「世の中の変化に対応し、変わり続ける」という意志を、組織全体に強く浸透させていきたいと思っています。

商いの最前線だからこそ体感できる、仕事の本質

SEJのキャリアパスの特徴は「ほぼ全員が入社後すぐに、現場の店舗経営を任されること」が挙げられるかと思います。現場を知ることの意味を、藤本さんはどのように感じられていますか。

藤本:私たちの商売の原点は、いつだって現場、一店一店の店舗の営みにあるんですよね。特にセブン‐イレブンという、あの小さな店舗空間に1日あたり約1,000人、老若男女、様々なお客様がいらっしゃいます。私たちの暮らす世の中がいかに多様なのか、“ダイバーシティ”という言葉の本質を、最も体感できる商いの場ではないか、とも思っています。

そのような現場でまずは「お金を稼ぐとは、商いとはどういうものなのか」を、身をもって体験して欲しいのです。「客単価を1円でも上げよう」と考えるとき、その1円がお客様にとってどれほど重要な価値があるか、それをお客様からいただくために店舗ではどれほどの努力をしなければならないか……。データ上の数字を眺めているだけでは掴めないお金の重み、その背景にある人の営みを、店舗に立って肌で感じてもらいたいのです。

数字の背景にある重み、多様性を理解することは、優しさに繋がります。どうしたら相手に気持ちよく動いてもらえるか、一緒によりよい世界を築いていけるのか。現場を知ることで培える「他者への想像力」こそが、人間の本質を成長させ、仕事に限らず人生も豊かにすると、私は信じています。

仕事とは、誰かの役に立つことでその対価をいただく行為です。そういう意味でも、何をすれば役に立てるかと考える「他者への想像力」は、あらゆる仕事における核なのかもしれません。

藤本:まさに現場で店頭に立つことで、仕事の核、本質を感じて欲しいです。お客様からお金をもらって、なおも「ありがとう」と感謝されることが、どれほど尊く、嬉しいことなのか。その感謝をダイレクトに受け取れるのが、小売業の醍醐味だと思っています。

経営やマーケティングに関する理論や知識は、後からいくらでも学ぶことがでるけれども、商いや仕事の本質とやりがいは、最前線の現場でなければ味わうことができません。最前線だからこその苦労はありますが、店舗での経験は、その後の仕事人生を支える基盤になるはずです。

貴方の「will」を、SEJで行動に変えていく

藤本さんは、どんな人と一緒に働きたいですか。

藤本:じりつ(「自律」・「自立」)している人ですね。

現時点で「自分が何をしたいか」は明確に決まっていなくてもよいですが、一方で「自分がどういう人生を歩んでいきたいか」については、明確な思いを持っている人は応援したくなります。

あと社会人ですから、当たり前ですけど「自分自身の行動に責任を持てるかどうか」がSEJには重要ですね。

思いとは「社会に貢献したい」「仕事を頑張りたい」「プライベートを楽しみたい」とか、何でもいい。生き方に対しての「will」が見えている人なら、きっとSEJの中で、それを「do」、すなわち行動に変えていける道が見つかるはずです。

性質としては、どんなタイプの人がSEJの職場と相性がよさそうでしょうか。

藤本:前提として「人間が好き」という人が楽しめる環境だと思います。自分とは異なる他人と出会い、交流することに対して積極的に関心を持てる人ですね。

小売という商いは、直接的に他者と関わることの多い仕事です。多様な背景を持つ人たちとのコミュニケーションで苦労することは多々ありますが、その中から「知らない世界を知る」楽しさを見出し、積極的に学び、吸収できる人。そんな人がこの仕事に向いていると思います。

そんな方がSEJで働くと、成長のスピードも速そうですね。

藤本:そうですね。入社から数年の間に得られる経験、それに裏打ちされた“人間力”“経営力”は、あらゆるビジネスに応用が効く、汎用的な生きる力です。この力を持っていれば、どんな業界に転職しても通用するはずだと思っています。そういった力を持った人たちに「ここで働き続けたい」と言ってもらえる職場であり続けられるよう、私たちも力を尽くしていかなければいけませんね。

仕事、商いの本質を体感したいと思われた方は、ぜひセブン‐イレブン・ジャパンの門戸を叩いてみてください。皆さんといつか一緒に働ける未来を、心から楽しみにしています!