トップ商品のご案内食の安全・安心への取り組み【専門家に聞く】食の安全と安心を科学する 気になる食品添加物Q&A その1

Vol.5【専門家に聞く】食の安全と安心を科学する

気になる食品添加物Q&A その1

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本コラムでは、食の安全・安心のためにはリスクの大小を理解することが大切だと説明してきました。今回は、不安という声をよく耳にする「食品添加物」に関する気になるギモンについて、食の安全と安心を科学する会(SFSS)理事長の山崎 毅氏に解説いただきました。

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    NPO法人 食の安全と安心を科学する会(SFSS)

    理事長

    山崎 毅

  • NPO法人 食の安全と安心を科学する会(SFSS)

    理事長

    山崎 毅

    リスク学者/獣医学博士/東京大学農学部卒。

    専門分野:食のリスクコミュニケーション

    我々が本当に回避すべき食のリスクとは?気になる食の安全・安心の話題を科学的根拠とともに解説します。

Q1 添加物って何?なぜ使うの?

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  • 我々人類は、昔から食べ物の保存や見た目・味の向上のために工夫してきた歴史があります。火の利用による加熱・燻製からはじまり、塩の利用による塩漬けや香辛料・発酵の利用などがあります。現代ではこれらの工夫を応用して、効果的な成分を抽出し「食品添加物」として利用されています。

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  • 例えば、ハムは岩塩を利用することで色や保存性が向上することを利用した食肉加工品ですが、これが岩塩に含まれる「亜硝酸ナトリウム」の効果であることがわかり、「亜硝酸ナトリウム」を食品添加物として使用するようになりました。豆腐のにがりやラーメンのかんすいも同様です。

Q2 食品添加物は消費者にとってメリットがない?

  • 国が食品添加物を許可する4条件 1 安全性が実証または確認されること、2 消費者にメリットがあること、3 すでに使用されているものと比較して同等以上の効果を発揮すること、4 化学分析などで添加したことが確認できること
  • 食品添加物は、食品事業者の都合で使用しているのでは?という声を聞くことがありますが、実際は図のとおり「国が食品添加物を許可する4条件」のひとつが「消費者にメリットがあること」となっています。具体的には、安全面では保存性を高めることで食中毒予防や食品ロス削減に貢献しますし、安心面では味わい・見た目をよくしたり、香りをつけることで嗜好性の向上につながります。

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  • 消費者にメリットがあってもリスクが大きいと本末転倒です。食品衛生法第10条において、食品添加物は「人の健康を損なうおそれがないもの」として厚生労働大臣が定めたもの以外は、販売、製造、輸入、使用してはならないとあります。裏を返すと、厚生労働省は安全性が立証された添加物のみを許可しているのです。

Q3 天然は安全で人工は危険?

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  • 「天然の食品素材は安全で、人工の添加物は危険」と言われることがありますが、専門家はむしろ逆だと指摘します。添加物は国が綿密なリスク評価を行って安全性の高いものしか許可しない一方で、天然素材はリスク評価されていないため安全とは限りません。実際、フグやキノコには毒が含まれているものがあり、食中毒がよく起こります。

  • The Dose Makes the Poison (毒か安全かは量で決まる) 全ての物質は毒であり、毒になり得ないものはない。用量のみがその物質が毒でないことを決める。Paracelsus(1533)
  • 塩でも水でも添加物でも大量に摂取すれば毒になります。16世紀の医師パラケルススが残した名言「毒か安全かは量で決まる」は、天然・人工に関係なく、摂取量が多ければ毒になり、逆に摂取量が十分小さければ安全だということを示しています。天然の食塩は消費者自身が量を制御しますが、食品添加物は国が厳格な使用基準で配合量を決めているのです。

まとめ多忙な現代人の食生活に必須の食品添加物

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  • 今回のコラムでは、食品添加物の役割についてご紹介しました。それでもまだ食品添加物は不安…、本当に安全なの?と思う方がおられるかもしれません。「なぜ食品添加物を使っているのか」を正しく理解した上で、生活に上手く取り入れていけるといいですね。次回は、食品添加物の安全性のギモンについて回答します。

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    • 出典:加工食品食育推進協議会 公式YouTubeチャンネル
  • 「食品添加物のおはなし」
    (加工食品食育推進協議会)

    食品添加物について、簡単にわかりやすく説明しています。

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