Vol.12知ってほしいアレルギーのこと
幼児期の危険な場面


Vol.12知ってほしい
幼児期の危険な場面
アレルギーについて知っておきたいことを、認定NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク 事務局長 専務理事 赤城 智美氏にお伺いしました。
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認定NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク
事務局長 専務理事
赤城 智美氏
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認定NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク
事務局長 専務理事
赤城 智美氏
1993年にアトピッ子地球の子ネットワークを設立。人と自然がよりよく共存することを願い、食物アレルギーの子もそうでない子もみんなで楽しく過ごせる環境教育キャンプを120人規模で例年開催。1995年以来、大規模災害時に食物アレルギーの人への食料支援を行うほか、新型コロナ禍で経済困窮した人やひとり親家庭へのアレルギー用粉ミルク・アレルギー対応食品の無償提供を現在も継続して行っている。学校・自治体・食品企業などでの講演活動にも取り組んでいる。
和気あいあいとした場面だからこそ慎重に
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知らない人が食べものをくれる時
ショッピングモールや公立施設の子育てスペース、近所の公園など、子育て世代が集まるさまざまな場所で、「一ついかがですか」と言って知らない人同士が食べものをすすめ合う風景が見受けられます。また、スーパーマーケットの試食コーナーでも、担当者が「はいどうぞ」と言って食べものを提供することがあります。
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とっさにあげてしまうのはNG
最近では、「お子さんにこれをあげてもいいですか」と食物アレルギーの可能性を考慮して聞いてくれる人が増えてきています。しかし、我が子がおやつを食べているときに、小さな子がそばに来たら、「あなたもどうぞ」と思わずおやつを渡してしまうこともあります。食物アレルギーのある子どもにとっては、そんな瞬間が一番危険です。
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保護者を探して声がけを
小さな子どもに食べものを提供するときは、直接子どもに手渡すのではなく、保護者に「お子さんにこれをあげてもいいですか?」と声をかけ、可能であれば「原材料表示が書かれているパッケージもご覧になりますか?」と尋ねることで、食物アレルギーのある子どもの誤食の危険を回避するお手伝いができます。
おしえて!赤城さん
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Q 食物アレルギーの子が食べられる、市販のお菓子ってあるの?
A 原材料がシンプルで、比較的多くの人に利用されているお菓子として、「米、塩」と表示されているおせんべいや、「米、水あめ」で作られたポン菓子などがあります。ただし、米アレルギーの人もいるため、全員がこれらの商品を食べられるわけではありません。また、酢昆布やきな粉棒も同様に、全員が食べられるわけではないですが、比較的多くの人々に受け入れられています。
- 写真やイラストはイメージです。