食品に含まれる熱量(エネルギー)や食塩相当量などの量を示す「栄養成分表示」には、健康管理に役立つ情報が詰まっています。今回は、その見方と活用方法について、Food Communication Compass代表の森田 満樹氏と一緒に学んでいきましょう!
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- 一般社団法人 Food Communication Compass 代表
- 森田 満樹氏
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東京海洋大学・大妻女子大学非常勤講師/消費生活コンサルタント。国の「コーデックス連絡協議会」、農林水産省「食品の安全性に関するリスク管理検討会」、消費者庁「食品表示懇談会」などの委員。食品安全、食品表示、消費者問題について講演・執筆活動を行っている。
- 消費者と「食」にかかわる人のための新しい食品表示がわかる本 森田満樹/著
Q1. 「栄養成分表示」について教えてください。
私たちの健康づくりや疾病予防に役立つ情報として設けられているのが、「栄養成分表示」です。加工食品の容器包装には、原則として「熱量(エネルギー)、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量」の順に表示されます。これは2015年の食品表示法施行により義務化されたもので、生活習慣病と関わりの深い5項目が基本項目として定められています。
以前は「食塩相当量」が「ナトリウム」で示されていましたが、現在はナトリウムから換算した食塩相当量で表示する形式に変更されました。減塩を目指している方は、この食塩相当量を参考に健康管理に取り入れてみると良いでしょう。なお、食塩をまったく使用していない食品でも、食品素材にナトリウムが含まれていれば、食塩相当量はゼロにはなりません。
Q2. 表示している数値は1食分の値でしょうか?
表示単位は必ずしも1食分とは限りません。事業者が商品の特性に合わせて、100g、100ml、1個、1袋、1枚、1包装などから選んで表示します。「1食分」を表示する場合は、「1食(○g)当たり」のように具体的な量(重量や液量など)を併記する必要があります。表示単位は栄養成分表示の冒頭に記載されています。
ポテトチップスなど同じカテゴリーの商品でも、「100g当たり」「1袋(60g)当たり」など表示単位が異なることがあります。栄養価を比較する際は、どの量に対する数値か、単位をそろえて確認するようにしましょう。また、「推定値」や「この表示値は目安です」と記載されている場合は、製造ロットなどによって数値が変動する可能性があることを理解しておきましょう。
Q3. 「食物繊維たっぷり」や「カロリーオフ」などの表示には基準がありますか?
はい。特定の栄養成分を強調する「栄養強調表示」には、食品表示基準で明確な基準が定められています。たとえば、食物繊維「たっぷり」は100g当たり6g以上(飲料は100ml当たり3g以上)、カルシウム「たっぷり」は100g当たり210mg以上など、栄養素ごとに基準値が設定されています。
また、「低カロリー」の基準は、食品では100g当たり40kcal以下、飲料では100ml当たり20kcal以下と規定されています。一方、「カロリーオフ」は比較対象(通常品など)を明示した「相対表示」であり、比較した際に食品100g当たり40kcal以上、飲料では100ml当たり20kcal以上低減されているなどの条件があります。
マメ知識自分に合った栄養成分量を知ろう
必要量は年齢、性別、身体活動レベル、妊娠・授乳の有無、持病の有無などによって異なります。参考として、厚生労働省が公表する「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の目安値を紹介します。
- あくまで目安のため、詳しくは厚生労働省HP「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をご確認ください。
- <成人1日当たりの摂取量目安>
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- エネルギー: 1,800〜2,200kcal/日 程度
- 炭水化物:50〜65%(250〜325g)
- たんぱく質:13〜20%(65~100g)
- 脂質:20〜30%(45~65g)
- 食塩相当量:男性7.5g未満、女性6.5g未満
- かっこ内は、2,000kcalの場合の1日の摂取量目安
すべての項目を毎日管理するのは大変なため、まずは目的に合わせて「必ず確認する栄養成分」を1~2項目決めて、健康管理に取り入れてみると良いでしょう。
- 商品は販売中の商品とは規格が異なる場合があります。
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