食の知識・学び
トランス脂肪酸ってなに?
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トランス脂肪酸ってなに?
食品に含まれる成分の1つである「トランス脂肪酸」。どんな成分なのでしょうか。
トランス脂肪酸について
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トランス脂肪酸とは
トランス脂肪酸は、脂質の成分の一種です。マーガリンなどに含まれる、油脂を精製・加工する過程で生成されるものと、牛乳・牛肉などに含まれる天然のものがあります。
どのくらい含まれる?
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食品 トランス脂肪酸含有量 100gあたり 平成18年―19年調査 平成26年―27年調査 マーガリン 8.7g 0.99g ショートニング 12.0g 1.0g -
油脂の精製・加工でできるトランス脂肪酸の含有量は近年減少傾向にあります。
<参考>農林水産省「トランス脂肪酸に関する情報 食品中の脂質とトランス脂肪酸濃度」
摂取量と健康への影響
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日本人の摂取量
WHO(世界保健機関)は、トランス脂肪酸の摂取量を摂取総エネルギーの1%未満に抑えることを目標としています。日本人の平均値は、総エネルギーの0.3%となっており、日本人の大多数は目標値を十分に下回っています。WHOのトランス脂肪酸摂取目標量は、日本人では1日あたり約2g未満に相当します。
※食品安全委員会「食品に含まれるトランス脂肪酸」評価書より
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身体への影響
塩分の摂りすぎが高血圧のリスクを高めるように、トランス脂肪酸の摂りすぎは、血中の悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らすとの報告があり(LDL/HDL比増加)、冠動脈性心疾患などのリスクを高めると言われています。
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過度な摂取には注意
脂質を多くとるような、偏った食生活を送る人は注意が必要です。脂質はエネルギー源となったり、ホルモンや細胞膜などを構成するなど体にとって欠かせない栄養素でもあります。
脂質全体の摂取バランスに配慮した、栄養バランスのよい食事を心がけることが大切です。
バランスのよい食事
トランス脂肪酸の低減
- 写真はイメージです。