雇用される側ではなく独立を
30年以上運送業を仕事としてきた鈴木和三さんは、51歳の時にセブン-イレブンのオーナーへと転身しました。その背景には、将来への漠然とした不安と家族への強い思いがありました。
「雇用されている立場では、給料が下がったとしても自分でどうにかできるわけではなく受け入れるしかない。それならば独立したいと考えたのです。当時小学生だった子どもに不自由な思いをさせたくないと転職を決意しました」(鈴木和三オーナー)
ともに独立した奥様の浩子さんは、以前からセブン-イレブンでアルバイトをしていました。
「セブン-イレブンは商品力が高く一番好きなコンビニエンスストアだったので、セブン-イレブンなら一緒にやってもいいかなと思いました」(鈴木浩子マネージャー)
「私は前職の運送業時代は、各地のコンビニエンスストアに寄りましたが、セブン-イレブンに行くことが多かったように思います。最も身近に感じていたコンビニエンスストアでした。加盟を検討するうえでは、いくつものフランチャイズチェーンの説明会に参加したのですが、その中でセブン-イレブンは、開店後どのくらいの期間でどのくらいの売上が見込めるかなどの明確なビジョンの提示があり、説明もわかりやすく安心しました。ブランド力の強さも決め手となり、翌日には加盟することに決めました」(オーナー)
そして家族で茨城県土浦市から新天地となる常総市へと転居し、水海道駅前店をオープンしました。前職とはまったく違う業種での独立、さらに新たな土地での経営は大きな挑戦でしたが、そこには本部の手厚いサポートがありました。
本部やOFCのサポートで売上向上
オープン当初、初めての店舗経営に不安を持っていた鈴木さんにとって、本部のサポートは大きな支えとなりました。
「私はコンビニエンスストアで働いた経験もなかったので最初はわからないことだらけで、不安でした。でも本部の方々は聞けば何でも答えてくれて、たくさんのアドバイスを貰いました。その通りに実行していくと、売上が目に見えて伸びていきました。セブン-イレブンのフランチャイズビジネスは、『オーナーと本部で行う共同事業』だと実感しました」(オーナー)
開店から1年半ほど経ち一通りのノウハウを身につけたあとも、OFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー)のアドバイスによりさらに売上を伸ばしていきました。
「OFCさんがものすごく熱心な方で、当店の商圏について調べてくれました。周囲には住宅街が広がっているのですが、世帯人数やそこに高齢者がどのくらい住んでいて、単身世帯がどのくらいになるのかといったことがわかりました。そして品揃えを客層に合わせて最適化していったところ売上がさらに伸び、ますます経営が楽しくなっていきました。OFCさんや本部のアドバイスを素直に受けとめて実行していくことが成功への近道だと思いますし、そこに自分の考えも採り入れて経営できる点がオーナーの仕事の醍醐味だと思います」(オーナー)
セブン-イレブンでは各店舗に設置されたコンピューターで利益計算や人件費管理などを効率的にできる支援システムが導入されています。それらによって機能性・利便性の面でも店舗運営を支えています。
「どんどん新しいシステムが導入されるので日々学ぶことは多いですが、とても便利でわかりやすくなっています。たとえば、従業員さんの必要数とそれにともなう人件費、発注に対して廃棄を抑えた時の利益額といったように具体的な数字が把握できます。こうしたシステムが、経営の助けとなっています」(オーナー)
本部やOFCからのアドバイスで売上を伸ばしていった水海道駅前店は、こうした緻密な管理によって安定した経営状態をキープしています。
お客様が来店したくなるお店づくり
売上を伸ばすためには、当然来店客数を増やす必要があります。鈴木さんは、そのために客層の把握と品揃えや陳列などを工夫していきました。
「オープン当初は商圏への理解が浅かったので、お客様の求めている商品を揃えきれていませんでした。やはり買いたい商品がないと、お客様は来てくれません。当店の周辺にはご高齢の方が多く住んでいること、駅近のため電車利用の方も多いことなどがわかったため、それらをふまえて、お客様に合った品揃えに変えていきました。すると着実にお客様の数も増えていきました」(オーナー)
商品の陳列についても、気を配り改善していきました。
「お客様は入店すると、目当ての商品の棚に向かって行きます。人によってまったく通らない場所も出てきますので、たとえばお酒の近くやそこまでのルートにおつまみを置くなど、買い合わせしやすい導線を工夫しました。また、ご高齢のお客様によく買われるものは高い位置に置くと手が届かなかったり、気づかれなかったりすることもあるので目線の高さに置くといったように、陳列に気を配っています」(マネージャー)
品揃えに加えて、清掃にも力を注いでいます。
「自分も運送業時代には、立ち寄ったコンビニエンスストアのトイレが汚いとがっかりした経験があったので、店内はもちろんとくにトイレをきれいにするよう心がけています」(オーナー)
さらにお客様にとって心地良い店舗にするため、接客にも力を入れてきました。
元気にあいさつし、「また来たい」と思われる接客を
水海道駅前店では、自動ドアを入ると従業員さんたちから元気な「いらっしゃいませ」という声がかかります。
「また来たいと思われるお店にするため、親切ていねいをモットーとした接客を心がけてきました。従業員さんにも、レジで会計をする時だけでなく、お客様が店内へ入る時と出る時に『いらっしゃいませ』『ありがとうございました』のあいさつをすることを徹底しています」(オーナー)
こうした従業員さんの教育は、マネージャーが中心となって担っています。
「あいさつはお客様に届かなければ意味がないので、従業員さんにはお客様にしっかり聞こえる大きな声で言うよう伝えています。また、困っていそうなお客様がいれば『何かお困りごとはありますか?』『お探し物ですか?』と声をかけて、スムーズに買物ができるような接客を心がけています。セールや新商品の声かけにも取り組んでいるのですが、自分がオススメしたものが売れる瞬間はうれしいものです。従業員さんが『今日オススメの声かけをがんばったら、何個売れました』とうれしそうに報告してくれることもあり、やりがいを感じてくれているのだと思います」(マネージャー)
ていねいな接客を実現するためには、従業員さんの店舗への愛着や、やる気を引き出すことも大事になってきます。
「従業員さんみんなが協力してくれるから店舗が成長できます。そのためには、従業員さんが働きやすい環境づくりが大切です。困ったことがあれば相談に乗り、時には冗談も言い楽しい雰囲気をつくることを心がけています。学生さんは学業が本分ですから、テスト時期には気兼ねなく休んでもらうようにも伝えています。そのかいあってか、オープン当初から6年目の今も続けてくれている方や高校生からアルバイトを始めて大学生まで続ける方など、長く働いてくれる従業員さんが多いんです」(オーナー)
従業員さんを大事にしてモチベーション高く仕事をしてもらう環境をつくってきたことも、売上を伸ばしてきた要因の一つとなっているようです。
ねらい通りの結果が出せた時が最高の瞬間
経営手腕が本部に認められ、2024年9月には2店舗目となるクボタ筑波工場店をオープンしました。
「2店舗目をオープンしたことで、収入面でも気持ちの面でもさらに余裕が出てきました。2店舗目も軌道に乗せ、この先もう1店舗くらい増やしていけたらと思っています」(オーナー)
仕事についてとても楽しそうに話す鈴木さんご夫妻。最後に、独立して良かった点についてうかがいました。
「毎日予算の計算をして、売上目標を自分で組み立てていくのですが、それがねらい通りに達成できた時には、本当に最高な気分になります。収入が増えるうれしさはもちろんありますが、何よりお店がお客様に評価してもらえた結果でもあるので、大きな喜びを感じます。以前の仕事では週に一度しか家に帰れませんでしたが、今は毎日子どもに会えるのも独立して良かった点です」(オーナー)
「セブン-イレブンの仕事は大変さもありますが、やりがいがありとても楽しいです。二人で『もっと早く独立すれば良かったね』と話しています」(マネージャー)
異業種からの大きな挑戦を、本部からのサポートを活用して成功に導いてきた鈴木さんご夫妻。売上を順調に伸ばし、やりがいを感じているお二人の姿は活気に満ちています。お二人の柔軟な考え方や努力を惜しまず学ぶことへの前向きな姿勢こそが成功の秘訣ではないでしょうか。