Interview広告事業への新たな挑戦
新卒入社
2000年入社
法学部卒
大石 健司
リテールメディア推進部 副総括マネジャー
現場にて店舗勤務・OFCを経験したのち、2012年より販売促進部にて広告やデジタルメディア、アプリなどを担当。新設のリテールメディア推進部で、7アプリから得られるデータを活用した社内新規事業立ち上げに携わる。
※2024年3月時点
History
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- 2024年3月
- 現職
- 2018年9月
- リテールメディア推進部 セールスグロースマネジャー
- 期間中、様々な社内新規プロジェクトメンバーを兼務
- 2012年9月
- 販売促進部 担当
- 2002年10月
- 関東エリア(千葉県) OFC
- 2000年11月
- トレーニングストア(千葉県) 副店長・店長
- 2000年3月
- 入社
リテールメディア推進部は、従来のSEJとは大きく異なるビジネスモデルを展開
セブン‐イレブン・ジャパン(以下、SEJ)の主なビジネスは、セブン‐イレブンのお店にある商品・サービスをお客様に提供するという、BtoCのフランチャイズビジネスです。一方、リテールメディア推進部は従来のSEJのビジネスとは異なるBtoBビジネスを展開する部署として2022年9月に立ち上がりました。
「リテールメディア」は「流通小売が提供する広告媒体」のことで、セブン‐イレブンアプリ内に設けた広告枠をはじめ、セブン‐イレブンの店頭に設置したデジタルサイネージ等にSEJと取引のあるメーカー様に対して広告メディアとして提案しています。
現在、メンバーは29人です。クライアント様への営業やシステム整備、広告配信に関する実務、分析レポート作成、クリエイティブ製作まで、それぞれの専門領域を活かして幅広く業務を行っています。
わずか3人からのスタート。新たなチャレンジが専属部署に成長するまで
プロジェクト開始時は私を含めてわずか3人でのスタートでした。
もともとSEJでは、セブン‐イレブンアプリのデータを自社のマーケティングに活かしており、アプリを通じて得られた購買データを分析することで、アプリ会員一人ひとりにあわせた商品のおすすめやクーポンの配信を実施していました。こうしたきめ細かい施策は、自社だけでなくメーカー様にとっても需要があるのではないかと考えたのがプロジェクトのきっかけです。
私は別の業務を担当していたため、まずは上司と相談して新しい取り組みとしてチャレンジしたいことを伝えました。自身の抱える業務と並行して立ち上げ準備を進めていく中、当時はまだ小売りとして国内におけるリテールメディアの取り組み事例はほとんど無かった為、とにかく全てのことを自分たちで考えながら進めていくしかありませんでした。やがてリテールメディアの可能性が社内でも認められ、正式に専属部署として発足するに至りました。
セブン‐イレブンにしか実現できない広告メディアを目指して
我々が推進しているリテールメディアは、全国21,000店を超える店舗を有し、2,000万人以上のアプリ会員を持つセブン‐イレブンならではの強みが2つあると考えています。
1つ目は、お客様の購買データ(特に買い合わせデータ)の量。2つ目は、広告で見てもらった商品をその場で販売できる店舗の全国展開です。
1つ目の購買データについては、セブン‐イレブンには毎日約2,000万人のお客様にご利用をいただいていますが、アプリ会員一人ひとりのお買い物いただいた商品の組み合わせを見ると、そのお客様の考えられていることがよく分かります。例えばサラダと一緒にタンパク質増量のプロテインバーを買って、トクホのお茶を買われていれば、健康もしくは自分の体重管理に気を使っているといった具合です。そういったお客様の関心や嗜好にあわせて、健康系の新規商品の情報を最適な広告としてお伝えすることができます。2つ目の店舗については、お客様がセブン‐イレブン店舗内で広告を見る可能性が高く、その場での購入につながりやすいことが他のメディアにはない特徴であると言えます。
これらのことから、従来は数値化しにくかった広告の効果についてもお客様の購買行動の変化や販売検証から確認できる点は、広告を出されるクライアント様にとっても大きな魅力だと思います。
既存のコンビニエンスストアチェーン事業のビジネスモデルに加えて、セブン‐イレブンにしかできない「リテールメディア」を実現することが私たちのミッションです。
そして、そのためには「セブン‐イレブン」のビジネスを深く理解することが必要不可欠です。本来BtoBのビジネスモデルであるリテールメディアは、広告主であるクライアント様のニーズにお応えし、私たちSEJが広告によって収益を上げられれば成立する仕組みです。ビジネスとしての効果を高めるため、様々なメディアに広告を打ち出されている企業様に対して優先的にアプローチをすれば広告収入は増加する可能性は高まりますが、私たちは常に、「リテールメディアの取り組みを通じて、店舗の売上が上がる為には?」という問いにトコトンこだわります。例えば広告とセブン‐イレブン店舗との親和性や相乗効果があるか。加盟店のオーナー様や従業員様に「この施策をやってくれてありがたい」と思ってもらえるサービスとは?と日々、試行錯誤を続けています。
私たちがその様なこだわりを持つのはやはり、SEJがフランチャイズビジネスだからです。直営ビジネスとは異なり、フランチャイズビジネスであるセブン‐イレブンには、全国に人生をかけて加盟されたオーナー様がいらっしゃり、オーナー様のご家族や店舗で働く従業員様がいらっしゃいます。だからこそ、私たちの「リテールメディア」には「お店にとってどうか?」「お店を利用されるお客様にとってどうか?」という両方の視点が欠かせません。
SEJのキャリアプランの特徴で、私も現場でOFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー/店舗経営相談員)を経験していましたし、多くの本部スタッフがOFCを経験している為、チームとして自然とこの様な考え方になっていると思います。
ただ一見するとこれは、普通の広告ビジネスよりも考えるべき対象が多く、遠回りに感じられるかも知れません。しかし私たちがその視点にこだわり続け、加盟店のオーナー様や従業員様の共感をいただけた時、セブン‐イレブンにしかできない「リテールメディア」が実現できると、私は考えています。
「明日の笑顔」のために、挑戦あるのみ。
リテールメディア推進部は3人で始めた小さなプロジェクトが発端ですが、一緒にメンバーとして働く人との出会いにも恵まれ、専属部署が発足するまでに成長しました。創業50年の歴史があり規模も非常に大きい会社でありながら、一人の社員のアイデアを後押しし、チャレンジさせてくれる風土はSEJの良き文化だと、私は感じています。
「これまでのビジネスモデルのままで、加盟店様がこれからも持続的に成長していけるか?」と考えたとき、そこには大きな課題があると私は思っています。売上の約7割を食品が占めるビジネスモデルに対して、人口減少や少子高齢化といった日本のマーケット変化の影響が大きいのは明らかです。そのような環境変化の中、SEJが加盟店様や多くのステークホルダーの皆様と「明日の笑顔を 共に創る」ために、何が必要か?
新しいことに挑戦し続けるしかない。私はそう考えています。
日本のマーケット変化はセブン‐イレブンだけでなく、多くのビジネスモデルにも大きな影響があるはずです。だからこそそこには多くの課題が発生し、それと同時に、私たちがお役に立てる機会も生まれると思います。私が入社以来、SEJの仕事を通じて学び、SEJの社風だと感じているのは「ノープレイ・ノーエラーはあり得ない」、むしろ「失敗したということはチャレンジした証拠だ」という考え方です。
そんなSEJのフィールドで「失敗しても挑戦したい!」という熱い想いを持った方と、ぜひ一緒に働きたいですね。