目指す姿

Building a joyful future, Together.明日笑顔共に創る

  • 明日
    「明日」は、
    今日から続く一番近い未来
    今日を素敵な明日に繋ぎ、
    その先の笑顔に満ちた未来に
    繋げたい
  • 笑顔
    お客様に便利だけでなく、
    その先に情緒的な
    「幸せ」、「笑顔」を
    提供したいという思い
  • 共に創る
    たくさんの人々と
    パートナーシップを築き、
    一緒になって変化のその先に、
    「価値」を創造していく姿勢
  • ミッションMission

    次の便利の扉を開き、
    世界中に豊かな暮らしを実現する

  • ビジョンVision
    1. 1.価値ある商品・サービスを通じて、
      健康な社会を実現する
    2. 2.地域と共に生きる社会を実現する
    3. 3.環境に配慮した循環型社会を実現する
    4. 4.多様な人財が活躍し、
      幸せな社会を実現する
  • バリューValue
    1. 1.挑戦・変革
    2. 2.自律・自立
    3. 3.共創・共感
    4. 4.信頼・誠実
    5. 5.感謝・貢献

挑戦し続けた50年。
お客様の暮らしに寄り添い、
世界に羽ばたく。
代表取締役社長 永松 文彦

これからの50年をどうしていくかを、社員で話し合って決めた

- セブン‐イレブン・ジャパン(以下、SEJ)は2023年に創業50周年を迎えました。
永松 セブン‐イレブンは、50年前にサウスランド・コーポレーション(現7-Eleven, Inc.)とライセンス契約を結び、日本におけるコンビニエンスストアの歴史をスタートさせました。この50年、私たちは「開いててよかった」「近くて便利」と「質の高い商品」といった「経済的価値」を追求してきました。その結果、現在では年間売上約5兆円、日々約2,000万人のお客様が来店する、全国に21,000を超える店舗を展開するコンビニエンスストアチェーンに成長いたしました。そして50周年の節目を迎え、「次の50年」に向けてセブン‐イレブンは、ここから新たな成長戦略を描くフェーズに入ってきています。
- これからの50年は、どのような方向性で進んでいくのでしょうか?
永松 今、日本では少子高齢化や人口減が深刻化し、特に地方都市ほど顕著にその影響が出てきており、日本が抱えている社会課題の解決に貢献することが、今まで以上に強く求められてくるのではないかと考えています。そのためには、これまでの50年で行ってきた「経済的価値」の提供に加えて、「社会的価値」を追求していくことが非常に重要であると考えています。
「経済的価値」の提供についても、今までのようなワンフォーマットなやり方では上手くいかなくなってきています。私はOFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー/店舗経営相談員)として最初に会津若松に赴任し、その後も全国の各地域で仕事をしてきました。さまざまな地域を経験したからこそ、一つとして同じエリア、同じ店舗はないのだということを非常によく理解しています。
SEJの本社は東京(四ツ谷)にありますが、例えば銀座にあるセブン‐イレブンと北海道の北見市にあるセブン‐イレブンとでは、立地や客層、一人当たりのお客様がお買い物される際の客単価など、あらゆる環境が異なります。特に日本のマーケット環境においては、こうした地域ごとの違いを考慮せず、東京の本部だけで全国で画一の戦略方針を立てたとしても上手くいくはずがありません。これからは、各店舗の地域特性や立地の違いなどを考慮したお店づくりを進めていくことが、さらに重要になっていくでしょう。
また、「社会的価値」を追求していくために、この50周年のタイミングで、「明日の笑顔を 共に創る」という目指す姿と、健康・地域・環境・人財という「4つのビジョン」を掲げました。
- SEJの目指す姿である「明日の笑顔を 共に創る」という言葉は、どのようにして生まれたのでしょうか?
永松 「次の50年」SEJはどうあるべきかについて全社で議論するため、2021年から「みらいセブンプロジェクト」を発足しました。例えば、入社2、3年目と20年目の社員とでは考え方は全く違います。あるいは住んでいる地域や職種によっても、見えているもの、価値観は全く異なります。「みらいセブンプロジェクト」では、立場や年齢、部署の異なるさまざまな社員がチームを作り、垣根を越えて意見を出し合いました。そこで出た意見を代表者が持ち寄って更にディスカッションを重ね、その意見をチームに持ち帰って更に話し合うということをくり返していきました。こうして2年かけて紡ぎだしたのが、「明日の笑顔を 共に創る」という言葉です。
セブン‐イレブンは、社員の力だけでここまで成長を続けることができたわけではありません。創業以来、お客様や地域社会、オーナー様・従業員様、お取引先様や株主の方々など、多くの方々から多大なるご尽力をいただきました。だからこそ、「セブン‐イレブンだけが良くなる」という考え方では決して上手くいきません。あらゆるステークホルダーの皆様と共に良くなっていくのだという想いが、「明日の笑顔を 共に創る」という言葉には込められています。
- 4つのビジョンである「健康」「地域」「環境」「人財」について教えてください。
永松 ビジョンの1つ目は「健康」です。セブン‐イレブンはこれまで、商品の「美味しさ」と「品質」の両立を目指してきました。そこに、「健康」という価値を加えていきます。スムージーやプラントベースプロテイン(※1)などの取り組みを進めていますが、こうした取り組みをさらに加速することで、お客様の健康な生活に寄与していきます。
2つ目は、「地域」です。セブン‐イレブンは、「地域と共に生きる社会の実現」を目指し、地域の原材料を活用した地区商品の開発や、行政と連携したプロモーションなどを進めます。人口減や過疎化が進む地方も含め、スマホで注文できる商品お届けサービス『7NOW』を軸として、ドローン活用などさまざまな配送モデルの検討を進めていきます。全国21,000を超える店舗がハブとなり、地域の生活拠点として貢献していきたいと考えています。
3つ目が「環境」です。私たちは既に、セブン&アイグループの『GREEN CHALLENGE 2050』という目標のもとで取り組みを進めていますが、環境にも健康にも寄与するベジタブルプラント(※2)の取り組みや輸送エネルギーのコスト低減に繋がる魚の陸上養殖(※3)など、サプライチェーン全体でこのプロジェクトを先導して進めています。ペットボトル回収機の設置やCO2抑制の新型店舗も拡大する予定です。
4つ目が「人財」です。セブン‐イレブンは、「多様な人財が活躍する、幸せな社会の実現」を目指し、加盟店オーナー様や従業員様に対してさまざまな研修制度や表彰制度を用意しています。もちろんSEJで働く社員の皆さんが今まで以上に働きやすく・働き甲斐を感じていただける環境や制度を創っていきます。
これら4つのビジョンを通じて、私たちは「明日の笑顔を 共に創る」という、目指す姿に向かって進んでいきたいと思います。

「常に新しいことに挑戦する」という風土が生まれた理由とは

- SEJの「常に新しいことに挑み続ける」という姿勢は、どこから生まれたのでしょうか?
永松 創業以来一貫して「常にお客様の立場に立って」「明日、何が求められるのか」を徹底的に考え試行錯誤してきた結果ではないかと思います。SEJの「挑み続ける風土」の根底にあるのが「単品管理」という思考プロセスです。同じ店舗であっても、曜日や天候・気温などで売れる商品は変わり、過去のデータは当てになりません。だからこそ、さまざまな情報を集め仮説を立てて発注を決め、販売を行っていくというDNAが体内化されています。
例えばおにぎりなら、海浜行楽地の様にお客様が外でお買い物されたものを食べる立地などで特に、気温が上がると梅おにぎりなどの酸味があって傷みにくい商品の売れ行きが上がります。もし過去の気温が寒い時期のデータを参考に発注し、梅おにぎりが売場から無くなってしまうと、他のおにぎりがどれだけ並んでいたとしても、お客様は「欲しい商品がない」と感じるでしょう。ところが気温が下がると、今度は同じお店で別のおにぎりがよく売れるようになります。このように、今日売れた商品が明日も売れるとは限らないのです。
単品管理で重要なのが「昨日売れた商品を多く品揃えする」という発想ではなく、売れないものを外して売場スペースを生み出し、「明日のお客様が欲しいものを品揃えする」という発想です。多くの場合、それは「今ここにはない新しいもの」なのです。
私たちSEJは常に、お客様ご自身でも気づいていないような潜在ニーズを顕在化し、「明日求められるものは何か」を考え続けてきました。こうしてお客様のニーズを追求した結果が、毎週、毎日、あるいは時間ごとに変わっていく店舗の品揃えに反映されています。コンビニという限られた広さの店舗でお客様に「日常のワクワク」を感じ続けていただくには、お客様の立場に立って考え抜き、新しいことに挑み続けなくてはならないのです。

次世代、さらにその次にバトンがつながっていく

- なぜ、SEJは直営ビジネスではなくフランチャイズビジネスを事業の柱に据えているのでしょうか?
永松 次世代、その次の世代へと永く愛される、地域に根ざした店舗を作るためです。私は新卒でSEJに入社し、25歳の時に初めてOFCとして会津若松に赴任しました。今から40年前のことです。東京から電車で会津若松に向かったのは3月下旬のこと。降り立った駅で雪を被った磐梯山が遠くに見えたとき、「東京から全然違う所に来たんだなあ」としみじみと思ったことを今でも記憶しています。
当時の会津若松は、セブン‐イレブンが出店を始めたばかりの新興エリアであり、売上的に非常に厳しい地域でした。そんなエリアで私は、担当させていただいた加盟店のオーナー様と4年間、売上を上げるため必死になって共に取り組みました。
あれから時が経ち、当時20代だった私も60代になりました。そして先日、久々に会津若松を訪れました。社長に就任して初めてのことです。若い頃にOFCとして担当させていただいた4店の加盟店様を訪問させていただきましたが、4店舗中3店舗は、初代オーナー様が80代を超え、息子さんに代替わりしていました。さらに今後、お孫さんが跡を継ぐ予定であると教えていただきました。
若い時には全く気付いていなかったのですが、私たちは50年という時間のなかで、親から子へ、子から孫へと、人生のバトンを引き継ぐお手伝いをしていたのです。親から子へ、子から孫へ受けつがれるためには、その地域に根ざした、地域の人から愛されるお店であることが欠かせません。これが、SEJが直営ビジネスではなくフランチャイズビジネスにこだわる最大の理由です。
もしSEJが直営ビジネスであれば、21,000店舗のうち「80%の店舗の売上が良ければいい」という考え方もできます。しかしフランチャイズビジネスの場合はそうはいきません。全ての店舗に独立したオーナー様がいてご家族がいて、地域に根ざしたご商売をされながら生活をされています。SEJにはそんなオーナー様やご家族の生活を守る使命があります。ですから、「80%が良ければいい」という発想はSEJにはありません。常に「全てのお店が良くなるためには?」を目指しています。これは言葉で言うほど簡単なことではありませんので、地域のお客様にご支持いただけるお店を作るため、オーナー様と共に妥協せず、地味な努力を積み重ねることが大切なのです。

SEJが求める人財とは

- SEJではどのような人財を求めていますか?
永松 現在、セブン‐イレブンは世界に8万店以上の店舗を展開していますが、日本のセブン‐イレブンは世界でも高い評価を受けています。時には「日本のセブン‐イレブンを自国に持ち帰りたい」と言われることもあるほどです。私は決まって「それは水道の蛇口を持っていくようなものですよ」とお話しします。裏側に色々な仕組みがあって、その仕組みがあるからこそ水が出るのです。蛇口だけ持っていっても、水が出ることはありません。多くのステークホルダーの皆様と一緒に、そのような優れた仕組みを創り上げてきたのがSEJの社員たちです。社員には「前に向かって努力し続けられること」「自分に正直であること」「全体を見ることができること」こういった資質を持っていてほしいと思っています。
自分の視点だけで物事を判断するのではなく、相手の立場に立ったらどうだろうか、社会全体から見てどうだろうかということを常に考えられる人財であってほしい。これは、今いる社員に対しても思っていることです。
もちろん完璧な人間などいませんから、SEJに入社してから、それらの素養を身につけていけばいいのです。かく言う私も、仕事を通じて多くの方のバックアップがあったおかげで成長することができました。
ですからあまり気負わず、「明日の笑顔を 共に創る」という目指す姿や、常に挑戦する姿勢に共感いただける方は、SEJの門を叩いてみてほしいと思っています。
セブン‐イレブンは、今後も成長し続けます。ぜひ私たちと一緒に、SEJに関わる全ての方々の笑顔を共に創っていきましょう。
  • ※1「プラントベースプロテイン」
    豆類(えんどう豆や大豆)由来のタンパク質を使った「畜産物」「水産物」の代替食品(プラントベースフード)
  • ※2「ベジタブルプラント」
    持続可能な調達に向けた環境に寄与する野菜工場
  • ※3「魚の陸上養殖」
    安定した調達や輸送エネルギーコストの低減に加えて、海洋生物多様性の保全にも貢献