オーナー様に聞く
あの時とこれから
地域のお客様と、
従業員に
愛される店を
目指して
川口辻店 オーナー
Mitsuki Kusawake
ドライバーから
オーナーへ

高校卒業後、実家が経営している運送会社でダンプカーのドライバーとして働いていましたが、休みが不規則で、家族との時間が取れないことに悩んでいました。家族と一緒に食事ができない日もあり、「将来、後悔したくない」と思い、独立を決意しました。

転職ではなく独立の道を選んだのは、自分でも事業経営をしてみたいと思っていたからです。情報収集をしている中でセブン‐イレブンのオーナーの仕事を知り、すぐに応募しました。自分自身、セブン‐イレブンの商品が大好きで、ドライバー時代は毎日のようにお弁当や飲み物を購入していたので、迷いはありませんでした。

ただ、妻は「年中無休のコンビニなんて、ますます休めなくなるのでは・・・」と大反対。セブン‐イレブンオーナーの加盟条件は「2名ペア」なのですが、妻が同意してくれなかったため、母に頼んで親子ペアで加盟することになりました。

その後、既存店舗での研修などを受けて経験を積み、2014年7月、念願かなって埼玉県川口市の「川口辻店」のオーナーに就任することができました。周辺は比較的静かな住宅街ですが、開店当日は驚くほど多くのお客様に来店していただくことができ、感動しながら夢中で接客したのを覚えています。

OFCと二人三脚で乗り越えた
売上低迷期

しかし、現実はそう甘くなく、しばらくすると売り上げが低迷、「こんな状態で、果たして大丈夫かな」と不安な気持ちで過ごす日が増えました。そんな窮状を救ってくれたのが、開店3か月後に着任したOFCのAさんです。

Aさんは直営店勤務を終えたばかりの新人OFCでしたが、とても前向きで機動力が高い人。「地域の皆さんにお店のことを知ってもらいましょう!」と、チラシのポスティングを提案してくれました。私自身はそれまでチラシを作った経験はありませんでしたが、セブン‐イレブンの本部から貸与されているストアコンピューターでは、簡単な操作で写真入りのカラフルなチラシが作れるシステムを無料で提供してくれているんです。そのシステムを使ってAさんと一緒に手作りのチラシを作成。毎週200枚のチラシを、2人で手分けして近隣地域のお宅にポスティングすることにしました。

他の店舗のサポートもある中、必死で取り組んでくれるAさんを見て「OFCってお店のために、ここまでしてくれるんだなあ」と、頭の下がる思いでした。だから、数日後、そのチラシを握ったお客様が「この商品が欲しいんだけど」と来店してくださったときは、涙が出るほど嬉しかったですね。そんな地道な努力の甲斐あって次第に客足が伸び、開店1年後には売上も軌道に乗り、無事に危機を乗り越えることができました。大変な時に支えてくれたAさんのサポートには感謝しかありません。

Aさんから担当のOFCは代わっていますが、提案するだけでなく一緒になって動いてくれるOFCが多いですね。DM(ディストリクトマネジャー:地区の責任者)もたびたび訪店してくれるので、お店が抱える課題の解決スピードが上がり、心強く思っています。

経営が安定してくると、当初セブン‐イレブンの経営に反対していた妻も次第に理解してくれるようになり、今では積極的に手伝ってくれるようになりました。

4年目で
2店舗のオーナーに

オーナーになって4年目の2018年には、念願の2号店経営をスタートしました。1号店と2号店はそれぞれ立地や客層、売れ筋が違うので、すごく勉強になりますね。また、複数店の経営者になったことで収入が増え、精神的にとても楽になりました。

特に1号店の面している道が通行止めになった関係で一時的に売り上げが落ちたときは、2号店の存在がとても心強かったですね。

また、当初は複数店舗のオーナーになると仕事が増えるので、体力的にも時間的にも負担が増えることを覚悟していたのですが、蓋を開けてみると、各店舗とも優秀な従業員に恵まれているおかげで、それほど負担は増えていません。むしろドライバー時代よりも自分のペースで仕事ができるようになり、ほぼ毎日夕食を家族と食べられるようになりましたし、子どもの学校行事にも必ず参加できるようになって、家族にも喜ばれています。2年前には家族全員で念願の沖縄旅行ができましたし、子どもと一緒に広島や長崎までドライブ旅行を楽しむこともできました。オーナーになってから家族と一緒に過ごす時間が増え、絆がぐっと強くなった気がしますね。

「働きたい人」が集まる店づくり

もう1つ、オーナーになって良かったと思うのは、一緒に働く仲間と出会えたことです。前職では、人の採用など経験がなく、自分にできるか不安でした。

一から労務の勉強をして就業規則を整えたり、有給休暇を取りやすい仕組みをつくったりと、働きやすいお店であるためにいろいろな工夫をしています。学生のアルバイトさんや主婦のパートさんには、学業や家事などと無理なく両立できるように、2~3時間単位の短時間のシフトでも働けるように柔軟に対応することで、長く続けてもらえるようになりました。中には親子2代で働いてくれている人もいますし、社会人になってアルバイトをやめたあともお店に顔を出してくれ、第2の実家のように思ってくれる子もいますね。

現在、1号店・2号店にそれぞれ約30名の従業員がいますが、長く働いてくれている人が多く、人手が足りなくなると「働きやすいお店だから、やってみない?」と自分の友達や家族を誘ってきてくれるので、これまで1度も有料で求人広告を出したことはありません。

従業員から学ぶことも多いです。最近では、コロナ禍で従業員の感染対策に悩んでいたときも「お客さんに必要とされているんだから、こんなときこそ頑張らないと!」と励ましてもらい、前向きに取り組めるようになりました。また、近隣在住の従業員が多いおかげで自然と地域とのつながりができ、今はオーナーとして町内会や地域の子ども見守り隊の活動にも参加しています。小学校の給食試食会に呼ばれたときは、顔見知りの子どもたちに「あ!オーナーだ」と声をかけられて、嬉しかったですね。

お客様の声にこたえて、
独自の取り組みも

今年でセブン‐イレブンのオーナーになって丸7年になりますが、この仕事は本当に奥が深くて、まったく飽きることがありません。次々に新しい良い商品が出るので売場作りも楽しいですし、努力が収入増や人材の成長という具体的な成果につながるので、すごくやりがいがあります。フランチャイズではありますが、オーナーに一定の裁量が与えられているのもセブン‐イレブンの良いところで、うちの店の場合は「新鮮な野菜を買いたい」というリクエストにお応えして、新鮮な野菜を品揃えしたり、「近くに花屋がないので困っている」とうお声をヒントに花の取り扱いを始めたりと、地域のお客様のニーズに応える取り組みをしています。

一方でセブン‐イレブンが全国一斉に行うキャンペーンや販促のイベントにも万全の体制で臨んでいます。キャンペーンを楽しみに来店したお客様をがっかりさせないよう、対象商品が品切れにならないように注意したり、キャンペーンをより多くのお客様に知っていただくためにポップを作ったり、そんな当たり前のことを1つずつ確実にやっていくことが、お客様の信頼につながっていくことを、この7年で学びました。

その意味でセブン‐イレブンの経営には「もう、これで十分」というゴールはないのかもしれませんし、そこがこの仕事の醍醐味なのかもしれません。やることがたくさんあって、いつも自然に体が動いてしまいますから(笑)。周辺に競合店も増えて決して楽観できることばかりではありませんが、今後もできることに1つひとつ誠実に取り組み、地域の皆さんと従業員に愛され続ける店でありたいと思っています。